ところ天の助というキャラについて

というわけで早速書いていきます。
遊戯王関係といいつつ遊戯王関係ないですが

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さて、恐らく私のプロフィールアイコンを見て頂ければ解ると思いますが、この妙な青いキャラ(真ん中のキャラです)は「ところ天の助」という「ところ天」という食材がモデルのキャラです。

このキャラは私が大変お気に入りのキャラなので最初にこのキャラについて紹介したいと思います。

このキャラはあの『週刊少年ジャンプ』に2001年12号から2007年31号まで連載された『ボボボーボ・ボーボボ』という不条理ギャグバトル漫画に出てきたキャラクターです。
(ちなみにアニメ化もされていますが、下記の内容が内容なのでかなりマイルドにしたにも関わらずスポンサーが消え中途半端な所でスポンサーがなくなり打ち切りになりました。)

タイトルやジャンルを見れば解ると思いますが、基本的にこの漫画は主人公が鼻毛を伸ばして敵を倒したり、かと思えば全く鼻毛関係ない攻撃(ティッシュやわき毛、「仲間」等)で倒したりかと思えばいきなりキャラ同士が文字通り融合したり唐突に異空間でふざけて敵にダメージを与えたりと終始意味不明で不条理な展開が続きます。
(因みに原作はかなり下ネタが多いです)

そして「ところ天の助」はその主人公と敵対する組織(目的はこの組織のボスが自らの力を示すプロパガンダの為に、人類を丸坊主にするというよくわからん目的のために動いている)の隊長格として最初期から登場します。

最初の登場は隊長格同士の会議シーンで、他の隊長格(もちろん人間)が主人公の事について真剣?に語りあっているところに「君たちが騒ぐと体(ところ天)が揺れるから静かにしてほしい」と台詞通り体をぷるぷる揺らしながらという登場の仕方とその見た目に当時の私は色んな意味で心動かされこの作品を見続けようと思いました。

その後しばらくしてこの天の助がボスとなるシナリオが始まるのですが、その基地が遊園地(しかも割りばしを畑に植えたら翌日出てきた)だったり、渋谷区大型デパートヨコセヨが出てきたり、ジェットコースターに乗ったらいきなり謎のラップ(作者曰く高熱にうなされてたら思いついたらしい)を歌いだしたりと兎に角カオス、挙句天の助とのバトルでも主人公とボケだしたり、ネギと大根で切り合ったり、意味不明だけどどこかもの悲しくなる回想が始まったりとこの漫画の中でも上位の部類に入るカオスさを見せてくれました。

その後、スーパーで10円で売られていたところを主人公に買われたことを機に主人公の仲間の一人となりますが、元が食品故に敵味方関係なくひどい目にあわされたり、敵が強大すぎるときは主人公を裏切り媚を売ったり(なお全部失敗する)、かと思えばボス撃破後には急に良い事言いだして締めをもっていく、やたら「ぬ」という文字にこだわり(ちなみに「ね」が嫌いらしく「ね」に負けると凄まじい怒りを見せる)仲間にやたら「ぬ」の文字入りグッズや乗り物を勧める(なお大抵捨てられる)と主人公の濃さに負けない濃いキャラとしてキャラを確立させていきます。

ですが、元々「ところ天の助」は一発キャラだったらしく上記の会議シーンで本来は出番が終了だった予定が彼がボスのシナリオが作品初の長期シナリオとなり、仲間になった後は人気投票で主人公を上回るなど一発キャラから主人公と互角以上の人気を誇るメインキャラに昇格した類を見ないキャラになったという裏話があります。

私自身もこのキャラが一発で気に入ったキャラだったので彼が一発キャラで終了したらこの作品をここまで語ろうとは思わなかったしなにより見続けていたかも怪しい所でした。

さて、少し長めの紹介となりましたが、次は彼自身について語りましょう。

まず彼のキャラですが彼自身は「ところてん」という食品です。
「ところてん」という食品です。
食品(食材)が出てくる作品は数あれど「ところてん」という柔らかい食材がなんでもありなギャグ漫画とはいえメインキャラとしてバトルで前線に出て戦うなんて漫画はこの作品だけだと思います。
また「ところ天の助」という名前通り彼自身はただの「ところてん」なのだろうと読者思いますが、実は彼の体は「身体の95%がところてん、残り5%はゼリーでできています」
「身体の95%がところてん、残り5%はゼリーでできています」
当たり前ですがところてんを作る時にゼリーなんて混ぜません。
(というかあったら問題です)
ですが彼はゼリーがまざっています、この事は彼自身も知らなかったらしく敵(なんでも見通すことができる道具を使用して彼を覗き見た)に指摘された時は大変驚愕していました。
(その事と関係あるのかは不明だが彼を食べるとライチの味がするらしい)

では次に彼の来歴を見てみましょう。
不明→敵組織の隊員(20年前)→黒板消し→スーパーの商品→敵組織の隊長→スーパーの商品→主人公の仲間→スーパーの商品→敵組織の雑用→主人公の仲間→大学生→主人公の仲間
当たり前ではあるが食品とは思えない経歴である
ただ当作品を見てもらえば解るのだが彼自身も相当苦労食品?であるのだ。

当然ではあるが彼も食品である以上、誰かに食べてもらいたいという願望がある。
ただ「ところてん」自体がそこまで知名度の高い食品ではないため彼はところてんを普及しようと努力してる、努力してるのだが彼自身のキャラと強引すぎる面、なにより彼はすでに「賞味期限切れ」なので全てが空回りしている。
(一応登場初期では主人公も褒めるレベルで美味しかったらしいのだが・・・)

経歴欄を追っていっても解るが黒板けしで活動しようとしたら使われる前に溶ける、スーパーでどれだけ安売りしても誰も買ってくれず(彼を良い子といい差し入れまでくれたパートのおばちゃんすら「甘えるな」といい買ってくれなかった)クビになる。
挙句の果てに雑用として敵に買われた時は宇宙侵略の戦争時に真っ先に最前線に送られる、といった正直主人公の仲間の時と隊長時以外はろくな人生を送ってはいない。
それ故に彼が隊長時に主人公と戦った時は「負けたらあの時(スーパーの商品時代)に戻る、あの時には戻りたくない!俺の居場所をとるんじゃねえ!」と過去の回想から涙を流しながら主人公に向かう姿は全私の心を大いに揺さぶり彼というキャラクターを好きになってしまったのである。

とはいえそこから仲間になった後は上記の通りなんだかんだありつつも仲間として認められ彼自身も楽しくやっているため彼も救われたのだろうと思う。

最後に彼の戦闘力について語ろう
当たり前ではあるがこの漫画はギャグを交えつつも一応バトルがあるため必然的に彼も戦う事になる。
上記の通り彼は元々敵組織の隊長クラス(敵組織の強さ順はボス=最高幹部>幹部(四天王)>隊長>副隊長>隊員)でありその中でも上位クラスの隊長だったためそれなりの実力がある。

だが思い出してほしい

彼は「ところてん」である

「ところてん」である

当たり前であるが現実世界でもところてんが原因で人が怪我をしたという事件などない、ところてんを凶器にして人を殺害したというサスペンスなんてない
ゆえに彼自身が戦う時、彼の技の大半は「ぷるん」というBGMとともに終わる。
そして敵は何事もなく天の助を仕留める(だが彼も食品なため次のシーンで何事もなく登場する)酷い時にはそこらのおばちゃんにすら負ける。

こうして書くと彼がすごく弱いキャラのように見えるがこれは大抵不真面目(ギャグ的な意味で)に戦ってない場面の時が多く、まじめに戦うとかなりの強キャラである
事実、彼が隊長だった時の元部下であった副隊長(普通に強く、主人公の仲間の一人をなすすべなく倒した)を一撃で瞬殺し、現組織のボスを圧倒的に上回る先代の隊長(上記の画面右隣の「はんぺん」)を主人公の協力ありとはいえ倒す、更にはそれらを打ち破った主人公よりも強い主人公の姉と同格以上の実力者(上記の画面左隣の「豆腐」)を単体で倒す等の強さを披露している(それでも主人公には及ばない強さらしいが)
ようするに彼は「その時のノリや展開で強さが変わる」ギャグマンガのお手本のようなキャラなのである。
(まあ彼の場合、ところてんゆえの柔軟性ゆえに姿形を変え仲間と協力?して戦うスタイルのが支流になってしまっているのだが)だが彼が「ところてん」ということを考えれば人間や自分より硬い食品相手にここまでの戦歴を収められるというのは彼の経歴や「ところてん」の「豆腐」や「はんぺん」という他食品に対する執念の力を感じざるをえないのは私だけだろうか?


以上のように彼は「食品」でありながらただの「食品」で収まらないキャラクター性は彼自身の魅力であり、私自身も彼のそんな所に惹かれて今日まで「ところ天の助」というキャラを愛してやまない一人になってしまったのだろうと思う。
惜しむらくは私の文章力の低さで彼の魅力を皆様に伝えきれないということであろう。
だが私の記事を見て少しでも「ところ天の助」というキャラに興味が湧いた方は是非古本屋で『ボボボーボ・ボーボボ』を探して彼の生きざまを見てください。

・さいごに
彼自身は食べ物としての「ところてん」は好きではなく「ししゃも」や「カレー」の方が好きらしい